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日本の技術を世界へ!日本が誇るタンナーをご紹介

人と革の歴史は古く、その始まりは約200万年前までさかのぼると言われています。

世界には伝統的な製法を守りながら良質な革を作り続けている優れたタンナーが現在も数多く存在しています。もちろん日本国内でも腕に誇りを持った職人たちが、上質な革製品を日々作り続けています。今回は世界の名タンナーに負けない、日本が誇るタンナーをご紹介します。

目次

◯タンナーとは?

タンナーとは、革を鞣す(なめす)会社のことで、皮を革へと加工しています。 鞣し革業者や皮革製造業者と呼ばれることもあります。
動物の”皮”はそのままでは鞄や財布にすることはできないため、製品として使える”革”に生まれ変わらせる必要があります。この工程を「鞣し」と言い、鞄や財布、靴など用途に応じて強度や革質などが違う革を生み出しています。
鞣す過程で大量の水を使うため、タンナーは水のキレイな土地に集まる傾向にあり、国内では栃木県や兵庫県、和歌山県といった地域に集中しています。

◯日本のタンナー

タンナーの本場はヨーロッパだと言われていますが、実は日本にも世界に誇る名タンナーがいくつも存在します。日本人の繊細で丁寧な仕事ぶりは世界でも注目されつつあり、日々試行錯誤しながらさらなる技術革新に邁進しています。

主な日本のタンナー集積地をご紹介します。

①兵庫県(姫路市・たつの市)

古くから皮革産業が盛な都市で、日本最大級の革の生産地です。タンナーの数も日本で一番多く、日本に流通している皮革製品の7割は姫路レザーと言われています。姫路レザーの多くは「クロム鞣し」という方法で製造されており、耐久性が高くキズがつきづらいという特徴があります。

②和歌山県(和歌山市)

紀ノ川を中心とした水源と大阪湾に近いという条件の良さから、兵庫、関東と並び日本の皮革三大産地と呼ばれ、特に古い歴史を持つと言われています。ヌメ、床、シープ、エナメルなど専門性に特化しているという特徴があります。一般的に分業することで成立する専門的な革も、一社で製作管理をしているところも和歌山ならではです。


③東京都(墨田区)

関東平野を流れる大きな河川沿いに発展した墨田区。国内で唯一自給できる豚革(ピッグスキン)を作っており、現在では日本を代表する革として世界へ輸出もされています。川をはさんで向かい側の台東区浅草、蔵前、浅草橋界隈には、革や靴、鞄をはじめとした卸問屋街も集積しており、鞣しから製品製造、流通までを担う東日本を代表する革の街として有名です。

◯日本のタンナーの魅力とは

日本のタンナーの魅力は丁寧でこだわりが詰まった技術から生み出される品質の高い革です。世界の中でも日本の検品基準は特に厳しいとされており、そうした基準をくぐり抜けた日本の革製品は世界に誇る日本の伝統技術とも言えるでしょう。

日本の革の歴史は1500年前まで遡ります。加工技術の多くが飛鳥時代以前に大陸から渡来した、「熟皮高麗(おしかわこま)」「狛部(こまべ)」と呼ばれる工人たちによって伝えられ、播州姫路地方で革の鞣し作業が盛んに行われるようになりました。海が近い姫路は革の加工にピッタリの土地だったのです。その後、各地で革の加工作業が行われるようになります。現在主流となっているタンニン鞣しやクロム鞣しは、明治時代になって伝えられたと言われています。

日本国内でも、気候や地形等により仕上がる革の特徴は異なりますが、日本の革は海外で鞣される革と比べより品質が安定しており、ロスの少ない丁寧な仕上がりであると言われています。
それは日本の豊富な水源と美しい水質が関係しており、豊かな自然環境のもとでじっくり時間をかけて鞣された革は、変化や劣化が少ない上質な仕上がりとなります。
また最近では環境問題を意識し、皮を鞣す工程で使用される大量の水を高度な処理技術を使用して自然に還すという取り組みをしています。

こうした自然への配慮を強化しつつ、さらに日本の技術力を活かした新たな革が日々作り出されています。

◯世界の有名タンナー

世界には有名なタンナーがいくつもあり、伝統的な製法を守りながら良質な革を作り続けている優れたタンナーが現在も数多く存在しています。
特に、イタリアやフランス、ドイツ、イギリスのタンナーが作る革は高品質で、人気の高いものがたくさんあります。

ここでは、世界的に有名な名門タンナーについていくつかご紹介します。

・フランス【アルラン社】
フランスの高級老舗タンナー。美しい発色と細やかなシボの山羊革が有名です。

・ドイツ【ペリンガー社】
クロム鞣しの発祥地ドイツの中で、品質の高さで世界的に知られる名門タンナーです。

・イタリア【ワルピエ社、マストロット社、バダラッシカルロ社】
世界三大レザーの一つ「イタリアンレザー」を作り出したイタリア革産業の発展を支えてきた世界的タンナーです。

・イギリス【トーマスウエア&サンズ社】
英国が誇る老舗タンナー。ブライドルレザーで有名です。

◯まとめ

革製品はタンナーの技術により大きく仕上がりが違ってくるため、ブランドだけでなくどのタンナーが作った革を使っているのかということも、アイテムを選ぶ上で大きなポイントとなってきます。
様々なタンナーを知り、自分好みの上質な革を見つけることで、革の楽しみ方がさらに広がることでしょう。