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革にもランクがある?牛革の種類と特徴について

私たちの身近にあふれている革製品。使われる革にはたくさんの種類がありますが、多くの革製品に使われているのが「牛革」です。そんな牛革ですが、牛革の中でもさらに種類やランクがあることをご存知ですか?今回は、牛革の種類やランク、またその特徴についてご紹介します。

目次

◯牛革とは

森の中にいる牛たち

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牛革とはその名の通り「牛」のレザーで、英語では「カウレザー(cow leather)」と言います。「cow」は「雌牛」もしくは「乳牛」を意味します。

牛革は丈夫で加工しやすいため、現在世界に流通している革製品の80%以上を占めています。牛革は「食肉の副産物」として生まれるため、牛肉の消費量が多いアメリカや中国で主に生産されていますが、最も上質と言われている仔牛の革は、仔牛の肉を食べる文化のある欧州が盛んです。

◯牛革の特徴

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幅広い製品に使われている革の代名詞でもある牛革には、様々な特徴があります。

・加工しやすく丈夫な万能革
流通量が安定しており身近な革である牛革は、繊維が比較的均一なため強度や耐久性に優れており、ほとんどの革製品に使える万能な革です。

・経年変化が楽しめる
使い込むほどに変わる色艶や質感が魅力です。牛革独特の変化があり、飽きがこず長く楽しめます。

・なめらかな触り心地
程よく柔らかい触り心地も特徴の一つです。革の表面はしっとりとなめらかで、持つと手に馴染むような感覚があります。

◯牛革の種類とランク

茶色の動物

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牛革と一口に言っても牛の品種や、部位、牛の年齢・性別によって種類やランクもさまざまです。
生後2年以上の牛の革は「成牛革」と呼ばれ、「カウハイド」「ステアハイド」「ブルハイド」という種類があります。また、生後2年以内の皮は「カーフスキン」「キップスキン」と呼ばれます。
牛革は若い牛であればあるほど高価で流通量も少なく、ランクが高くなります。世界の高級メゾンでも多く使用されています。

具体的に牛革の種類とランクについてご紹介します。

・カーフスキン
生後6ヶ月以内の仔牛の革で、牛革の中で最もランクの高い革とされています。1頭から採れるサイズが小さいため非常に高価です。革は薄くてキメが細かく、見た目や触り心地も最上級です。
カーフスキンの中でも毛がついた状態の仔牛革を「ヘアカーフ」、生後3ヶ月以内の生まれてまもない仔牛革を「ベビーカーフ」と呼び、特に希少価値が高くなります。

・キップスキン
生後6ヶ月〜2年以内の中牛革のことで、カーフスキンに次いでランクの高い革です。まだ若い牛なのでキメが細かくしなやかで、優しい肌触りの美しい革です。カーフに比べ厚みがあり耐久性が高いため、加工しやすいという特徴があります。また供給量が安定しているため、高級メゾンのバッグや財布などにも幅広く使用されています。ヨーロッパではキップスキンも含めて「カーフスキン」と呼ぶことがあります。

・ステアハイド
生後3ヶ月~6ヶ月の間に去勢されている、生後2年以上の雄牛の革です。
食用として育てられる牛のため流通量が最も多く、一般的に「牛革」と呼ばれているもののほとんどがステアハイドです。
厚みが均等で面積も大きく、また強度も耐久性も持ち合わせているため、バッグや財布、名刺入れやジャケットなど幅広い革製品に使用されています。

・カウハイド
出産を経験した生後2年以上の雌牛の革で、柔らかさと丈夫さを兼ね備えた人気の高い革です。
カーフスキンやキップスキンには劣りますが、成牛の雄の革に比べて柔らかくキメ細かいので、両者の中間的な役割として使われています。

・ブルハイド
生後3年以上の去勢されていない雄牛の革です。牛革の中で最も固く丈夫であるため、靴底や工業用ベルトなどに使用されています。柔らかさはありませんので、肌に触れるような衣類やバッグには不向きとされています。

・ハラコ
早生や死産してしまった仔牛の革で、希少なためほとんど流通量がない珍しい高級素材です。とても柔らかく、短い毛で覆われているのが特徴です。

・バッファローレザー 
バッファローレザーは草原や沼地、河川などに生息する水牛の革で、革にしては珍しく耐水性があるのが特徴です。オイルを豊富に含むため、他の牛革よりも深いエイジング(経年変化)が楽しめます。革靴、革小物、バッグ、財布など多くの革製品に使用されています。

◯牛革のお手入れ・ケアについて

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革製品は、使えば使うほど味がでて愛着がわいてきます。そんな暮らしのパートナーである革製品をより長く使用するためには、定期的にメンテナンスをしてあげる必要があります。
革製品のお手入れと聞く大変そうなイメージがありますが、コツをつかめば簡単。

基本的なお手入れ方法は下記の3ステップです。大切な革製品を長く使うため、ぜひ覚えておきましょう!

1. 乾拭き & ブラッシング
毎日使う革製品の表面にはほこりや汚れが付着していますので、まずは柔らかい布で乾拭きしましょう。その後、柔らかい馬毛のブラシでブ優しくラッシングをしてあげてください。

2、クリームを塗る
ブラッシングのあとはクリームを薄く伸ばしてまんべんなく塗り、乾いた布で拭きとります。つけすぎるとシミの原因になってしまうので注意しましょう。

3、防水スプレーをする
最後に防水スプレーをかけます。手で触れてしまうと痕がついてしまうので、自然乾燥させます。防水スプレーは水だけでなく汚れの付着を防ぐこともできるので、ぜひ活用しましょう。

お手入れが完了したら、直射日光の当たらない風通しのよい場所で保管するのがポイントです。

このように意外と簡単で時間もかからないため、定期的にお手入れをしてあげましょう。
お手入れの頻度は1ヵ月に1〜2度ほどが理想的で、革が乾燥していないときはブラッシングや乾拭きのみでも大丈夫です。

革と長く楽しく付き合っていくために、ぜひ丁寧にお手入れしてあげてくださいね。

◯まとめ

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牛革は流通量も多く、私たちの身の回りにあるほとんどの革製品が牛革であるといっても過言ではありません。そんな牛革にはさまざまな種類やランクがあり、その特徴もさまざま。
それぞれの種類の特徴を知ることで、さらに愛着を持って革製品を楽しむことができますよ。

ぜひ、お気に入りのアイテムを選ぶときの参考にしてくださいね。