製作事例

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コロナ禍を乗り越えた150周年記念パーティー

テュフ ラインランド ジャパン株式会社様は、第三者検査機関として海外へ輸出される工業製品の安全試験・認証を提供しています。また、日本においても担当省庁の許可・指定により国内向けの評価サービスを展開しています。

今回はテュフ ラインランド ジャパン株式会社様の「創立150周年記念のパーティー」にて、従業員様向けの「名刺ケース」の生産に携わらせていただきました。

ジェニー・ペティット様: 代表取締役社長 兼 最高経営責任者
井田 美穂 様: マーケティング部 マネジャー
インタビュー・文: 山森 雄人

※室内でのマスク着用に関して※
十分な距離(2m)を確保し、手指の消毒を行った上でインタビューを行っています。
また、撮影の際はマスクを外しております。

約400名で行う150周年記念イベントとは

山森: 昨今のコロナ禍におきまして、400名という大人数での催しは久しぶりのことと存じます。 貴社の従業員の方々の士気(モチベーション)はいかがでしたでしょうか。

ペティット様:コロナ禍でこのような大人数で集まることは久しくなかったので、150周年イベントの開催を非常に期待していました。事前に出席を取ったのですが、当日は欠席するのではないかと実は心配していました。ところが、最終的には参加予定者のほぼ全ての方が参加という結果になりました。ドイツ本社から社長が来日することも皆さん楽しみにして、参加に繋がったのだと思います。

パーティー中、3年ぶりに集まった皆さんは会話が非常に盛り上がり、止まらない感じでした。(笑)2時間半ぐらいのパーティーのはずが、4時間になってしまいました。とてもエンジョイできたのではないでしょうか。

山森: それだけ皆さん楽しんでいらっしゃったのですね。社員向けのパーティーというのは毎年やられているものなのですか。

ペティット様: 全国から集まるのは3年に1回ですが、1番最後に全員が集まったのは恐らく5年前だと思います。

伝えたかった思い

山森: 全社としては5年ぶりということですね。今回の集まりは大きな節目になる機会かと存じます。それを通して従業員の方々にどのようなことをお伝えしたかったのか、貴社にとっての150周年パーティーの位置付けをお聞かせください。

ペティット様: そうですね。皆さんに伝えたいメッセージはいろいろありました。「誇り」と「感謝」が大切なメッセージです。150周年というのはどのような会社でも得られるものではない特別な事ですから、皆さんには歴史を振り返りながら「誇り」を感じていただきました。また、皆さんが力を合わせて頂いたことに「感謝」を伝えたかったのです。

山森: 歴史を振り返り「誇り」と「感謝」を伝える事で、従業員の方々の士気が高まる事もありましたでしょうか。

ペティット様: はい、あったと思います。皆さんの知らない会社の歴史もあったかと思います。ドイツ本社の事、技術の進歩にしたがい当社がどのような展開をしてきたか。そういった要素を盛り込んだオリジナルのビデオを製作して伝えました。

世界中の支社で開催した150周年パーティーの様子をイントラネットでシェアしていたのですが、あの国はどのような内容のパーティーだったかという話でさらに盛り上がりました。「スペインはこういうことやっていたのですね」などです。

皆さんもおそらく感じたことだと思うのですが、国が違っていても各国で順番にパーティーを開催しているのを知ることで、同じように嬉しい気持ちになったと思います。

それぞれの国でパーティーの方法が違うのですが、私たちは「鏡割」を行いました。日本という独自性を残したかったからです。150周年用の升も作りまして、鏡割の後にお酒をふるまったのですが、社員の長い行列ができました。思いのほか盛況で私も少々驚きました。

山森: 意外ですね。グローバルな会社で鏡割をされるというのは。

ペティット様: そうですよね。会社のコーポレートカラーである青色の法被も作りまして、ドイツの社長だけは背面に150周年のロゴをデザインしました。そちらは社長に記念としてお渡ししました。

名刺入れを選んだ、きっかけと裏話

山森: お喜びになられたことでしょうね。ここからは、われわれ株式会社iUsual(以降アイユージュアル)を選んでいただいたきっかけと、ノベルティで「名刺ケース」を選ばれた理由などもお聞かせくださいませ。

ペティット様: 実はたまたまこのお店がある事は存じ上げていました。何か特別に作ってみたいと思ったこともあります。井田(ノベルティ担当者)とは今回の150周年には記念品としてどのようなものを従業員にプレゼントしたらよいだろうかと色々話をしていました。彼女が調べた中にたまたまアイユージュアルさんが入っていました。直観的に「どこかで見たことがある」と思いました。本当に偶然でした。

そこで、1度訪問する事になったのですが、まだその時は何を製作するか100パーセントは決まっていませんでした。お店で、名刺入れなどの小物はどうかとご相談させていただきました。

そうしましたら、色々なサンプルを出してくださり、「以前似た物を作ったことがあります」や「このような色にもできます」、 「革製品でしたらこういったものもありますよ」と多種多様なご提案をしてくださいました。私たちのこだわりは「会社のカラー」や「会社名がエンボスされる」ことと、誰でも使えるものでした。名刺入れであっても、定期入れでも、それ以外にも使える“モノ”がよいですねという話をしました。その結果、今回の「名刺入れ」に決定したのです。

井田様: そうですね、革製品を作っている他のベンダーさんも見たのですが、やはり御社のウェブサイトのデザインが洗練されていたこと、写真だけ見ても質の高い革を使っているのが分かったこと、また、顧客目線で製品をご提案いただけるような感触がウェブサイトから漂うところがございまして、社長に「アイユージュアルさんはいかがでしょう」と提案いたしました。

ペティット様: そこから記念品が仕上がるまでは待ち遠しかったですね。生産期間も短かったと思います、本当にイメージ通りのものを製作いただき、とても嬉しく思いました。

井田様: 記念品の内容を知っていたのは社長と私の2人だけで、マーケティングのメンバーも渡されるまで知らなかったのです。「私たちにも教えてくれないのですか。」と言われました(笑)

ペティット様: そのような経緯もあり今回は特別なモノにしました。3年ぶりのパーティーということもあり、皆さんには「私はその時その場にいました」という特別な気持ちで受け取っていただければと思いました。袋、箱、その中に同梱したメッセージカードなど全てにこだわり、メッセージカードには1枚1枚、気持ちを込めて自筆のサインをしました。御社には梱包までしていただき、とても嬉しく思いました。当日に開くまで誰も分からないようにして、皆さんへのサプライズにしたのです。

井田様: 当日はパーティーの前にマーケティングのスタッフが紙袋に一つ一つ入れたので、開けようと思えば中身が見られるのです。ですが、「直前まで見ちゃダメですよ」という私の伝令で、皆さん中身がとても気になったようですが、粛々と袋詰めを進めてくれました。その袋詰めが終わった時に、「井田さん、皆さん真面目にどなたも箱を開きませんでした。」と報告を受けました(笑)

山森: 楽しい風景ですね。

ペティット様: ええ本当に、特別な記念品でしたから。

山森: 150周年に貴社にとっても特別なものをいただいた方にとっては「誇り」になりますね。

ペティット様: そうでしたら嬉しく思います。本社で制作して全世界のオフィスに配った製品ではなく、日本が独自で制作したことも、特別さに繋がったと信じています。

受け取られた方々の評判と、モノに込められた思い

山森: 実際に従業員の方々からの評判はいかがでしたでしょうか。

ペティット様: 「びっくりしました」ですとか、「これはどのお店で作ったのですか」「制作の裏話など聞かせてください」というような質問などを多く受けました。私からは、「当社も150周年を迎えたのですから、この記念品も長く使えるようなものにしました」といった説明をしました。

井田様: 私としては当社のロゴマークの「ライン川の波」をイメージした部分を上手くデザインできたら、と思っていました。テュフ ラインランドの文字は、エンボスで入れるという点は決めていたのですが、「波」をどのように入れるかは悩みました。佐藤社長(iUsual代表)とお話しして、サンプルを見ている時にひらめきまして、うまく入れられるかもしれないということになり、更にその部分を青色にするとよさそうだと方向で話が進みました。そのような思いに気がついてくれた社員から、「あの部分に「波」が入っていましたよね」と言ってもらえましたね。他にも、実は裏に青色が入っていたと気が付いてくださった方がいて嬉しく思いました。

ペティット様: トリビアみたいになるのですが、内面のポケットの裏側も青色になっている事に気づいてない人もいますね。気付いた人は得した気分なりますし、またその人が誰かに伝えれば、口コミというか、話題にもなるのではないかと思います。品質と同じように、そういった話題性にもこだわりました。

山森: 思いが伝わる物を作ることができて、われわれと致しましても大変嬉しく思います。

ペティット様: 良いものを長く使うことが、実際にはエコだと思います。ですからそのようなテーマも踏まえて、皆さんが長く使っていただければと思います。

従業員の皆さんのためにいろいろと取り組んでいる姿勢がとても参考となり企業経営として大切なことと感じました。貴重なお話、ありがとうございました。